上手くなりたい

スポーツをしている多くの人が、「もっと上手くなりたい」「もっと出来るようになりたい」と、思うだろう。

では上手くなるために必要なものはなんなのか。サッカーが上手くなるために必要なことはたった1つ。

自分の持てる力の100%以上の力を発揮して試合をすること

もちろん練習のクオリティも重要。練習のクオリティが低ければ練習でしたこと、試合でチャレンジしたいことを実践することはできない。しかし、練習はあくまで試合のためにある。練習で詰め込みすぎて試合でパンクしてしまってら本末転倒。ここを忘れちゃいけない。

私が100%の試合をさせるために重要視していることは2つ。

高いモチベーション」と「安定したフィジカルコンディション

ジュニア以下のカテゴリーで、高いモチベーションはそこまで難しくない。普段からサッカーを楽しくプレーすることができていれば、自然と高いモチベーションを維持できる。逆に大人の「勝たせたい」という思いが子供のそれを超えてしまえば、いらないプレッシャーを与えてしまい、集中力に欠くこともあるだろう。

問題は安定したフィジカルコンディションだ。体のできていない成長期の子供にとって、指導者が一番に気をつけなければいけないことだと考える。

体ができていないというのは、まだ背が低いとか、筋肉が十分じゃないとかそういう話だけではなく、そもそも骨がまだ大人と同じように形成されていないということ。

そんな状態で過剰な負荷をかけ続け、回復に十分な休養を取ることができなければ疲労骨折やオスグッド病など、様々なスポーツ傷害を引き起こす。実際に経験したことのある大人は少なくないはずだ。

私もその経験がある。無駄に我慢して病院に行っていないので、それが疲労骨折だったのかシーバー病だったのか定かではないが、練習後や試合後に立てないくらいの痛みがあった記憶がある。不思議とスポーツ傷害は練習中に痛みがないものが多く、終わってから痛みが襲ってくる。だから「痛い」よりも、「これが終わったら痛みがくる」という恐怖の方が圧倒的に強かった。

そんな状態で「100%以上」というのは不可能だ。上手くなるわけがない。

他にもオーバートレーニング症候群の経験もある。これも無駄に我慢して病院に行ったわけではないから「今思えば」のレベルだが。この時は完全に自主トレのしすぎで、それまで良い調子で結果を残せていたのに、一度の上手くいかないことがあり、それを取り戻すために、トレーニングを重ねたが、なぜかパフォーマンスは落ちていき、それを取り戻すためにまた無理なトレーニングをして、という完全な悪循環の中にいた。精神的にかなり辛かったのを覚えてる。

そんな状態でいくらトレーニングしても上達するわけがないのに、その時は気付かなかった。

休むことは、ゴールに辿り着くために一見遠回りしているように感じる。もしかしたら、ゴールが2、3年後の全国大会ならそうなのかもしれない。

でも、本当にそれはゴールなのかな?

スポーツは大人になってからでも楽しめるし、大人になってからでも上手くなれる。子供のうちにゴールを決めて、そのために怪我をしてまで詰め込む必要なんて全くない。

まだまだ長い人生と無限の可能性があるのだから、大人が勝手に決めた全国大会というリミットのために、子供が自分を犠牲にする必要は全くない。

上手くなるために、試合で100%以上を発揮するために、今必要なこととは??