卒団

先日、3年半関わった子供たちが卒団を迎えた。

初めて本格的にチーム作りをした子たちだったので、かなり思い入れが強い。

目先に勝利には囚われず、子供たちが大人になったその先を見据えて指導をしてきた。

とはいえ、もちろん勝たせたい気持ちも強く、またそれに相応しい高いポテンシャルを持った子たちだったので、育成しなければいけない理性と、勝たせたい感情の狭間を行ったり来たりしていた。

やってきたサッカーのクオリティはかなり高い自信がある。他のチームのコーチからも賞賛されることは多かった。

結果が伴わないことも多かったが、それはすごく誇らしかった。

ただ、どれだけ良いサッカーをしようと、結果が出なければ、子供たちは悔しい思いをする。それは本当に心が痛む。

3年後まで一緒にサッカーできれば、6年後まで一緒にサッカーできれば、この子たちと一緒に、常識を覆せる自信はあった。

スポーツは苦しい思いをして勝ちに行くものではないと。スポーツは楽しむことで、誰よりも大きく成長できるものであると。

それを証明できる、俺たちならそれを現実にできる自信があった。

今はただ残念な気持ち。

この3年半本当にいろいろあった。そしてそのほとんどは楽しい思い出。

ありがとう。楽しい時間を。

ありがとう。成長させてくれて。

ありがとう。一緒にサッカーを楽しんでくれて。

コーチにとって君たちは最高の宝物。

君たちにとってコーチはどうだったかな?良いコーチだったかな?

優しい君たちのこと、良いコーチだったと言ってくれるだろう。

じゃあ10年後はどうだろう。

これから多くの人と出会い、多くの経験を積み、多くのことを学ぶ。

それでもなお、コーチの事を良いコーチだったと言ってくれるかな?

もしそうだったら、嬉しいな。