やる気が持たない
先日、中学生になった教え子と話す機会があった。その子は6年生の最後の方からサッカーを始めたばかりで、半年程度の経験しかないまだまだ初心者の子。小さな頃からサッカーを始めている子に比べれば実力差も大きいが、新しい環境でよく頑張っている様子。
いつものように本気なのか冗談なのか分からないような会話をしていたが別れ際に
「中学からサッカーを始めた方が、プロとかになれるのかと思ってた。」と言った。
正直私の頭の中は「???」だった。プロになりたければ小さな頃から始めた方が有利に決まっているだろう。どういう意味なのかなと理由を聞くと
「小さい頃からサッカーばかりしていると“やる気が持たない“と思うから。」
否定ができなかった。
この子には少し歳の離れた兄や姉がいる。兄は小中高とサッカーをやっていたらしく、今はもう大人かな?小さい頃はその兄のサッカーをよく見に行っていたそうだけど、その時は兄と一緒にサッカーはしていない。おそらくその兄がサッカーをする様子を見て「やる気が持たない」って思ったのだろう。
そしてこの子が幼いながらに感じたことは事実だ。
実際多くの子どもたちが「育成」の段階でサッカーを辞めてしまう。サッカーをする環境がないわけではない。ただ純粋に「やる気が持たないから」
なぜ?
サッカーはメンタルが強い人(既にこの表現が意味不明だと思うが)しか続けられないものなのか?
スポーツってそういうものなのか?
育成現場を見た子供に「早く始めたらやる気が持たない」と思わせたことは事実。危機感を持ってよく考えなければいけない。スポーツの意義を。
「面白そうだからやってみたい」
「楽しいから続けたい」
スポーツはもっとシンプルなもので良いんじゃないかな?